Appleとキャリア、戦略としての5c,5sの位置づけを考えてみる。

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今年度のiPhoneの2モデル構成に関してはユーザーにとって分からない色々ありました。例えば
1.Appleはなぜ事前に失敗すると言われていた5cをあえて投入したのか?
2.廉価版と言われた5cの端末価格がなぜ5cと大きな差がなかったのか?
Appleの首脳陣は我々ユーザーより遙かに頭の良い人間達でしょう。予想外の失敗というのはAppleの場合過去にも沢山ありましたが、今は大失敗などあり得ないほど堅実で保守的な企業です。
実は5cの製造原価は5sと2600円しか変わらないという記事がGIZMODO JAPANに掲載されていました。この価格差は十分納得できるものです。5sは貴金属製ではないのです。大量に作ってしまえば、パーツのコスト差など微々たるものだと考えます。製造原価が大差ないことは当たり前のことだと思います。

なぜ価格差の少ない2つのモデルを市場投入したのか?ここには他のApple製品にないキャリアとの利害関係があるからに他なりません。
5c 16GBの原価がが20,000円、5sのが23,000円、5cのキャリアへの卸値が30,000円、5sの卸値が40,000円だとします。これを当初キャリアはユーザーに5cが60,000円、5sを80,000円で販売します。端末の売り上げでみればAppleにもキャリアにも儲かるのは5sの方ですから、機種変のユーザーは5sを買って貰った方が有り難い訳です。iPhone 5からスペックアップもないプラスチック外装の5cと高性能で高級感のある5s、どちらを選ぶかは明白な事です。従来のiPhoneユーザーは自分で5sを選んだようにみえて実は最初から5sを選ぶように仕組まれたのではないでしょうか?「そんなことはない5cはとても魅力的な製品だ」というユーザーの声は他のブログでも多々見かけます。しかしそれらブロガーさんの大半は従来のAppleユーザーであり、実際殆どは5cを買っています。
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iPhoneを2本立てにした訳は安く高性能なモデルをショートサイクルで開発するサムソンなどのAndroid製造メーカーに対する対抗策に他ならないと考えます。5cは従来のiPhone 5ユーザーに売るモデルではなく、Appleにとって他社に向けた戦略的モデルなのです。サムソンとの戦いに端末利益を見込んでは勝負になりません。既存のiPhoneユーザーが見れば安っぽい5cは、Galaxyに比べれば遙かにデザインされたモデルですので、サムソンからスイッチ選して購入したユーザーが後悔することはないでしょう。さらに購入したユーザーには魅力的なiOSが搭載されていることに気がつく訳です。

ではキャリア側はどうでしょう?今回は国内大手3キャリアが同じ端末で土俵に上がる三つ巴の戦いです。製造メーカーとしてのサムソンよりも奪うべきは他キャリアの顧客ですから、5cはそのための位置づけ=端末が旬なうちにばらまく必要があります。このまま5cをMNPで0円で投げ売りしては端末代は赤字になってしまいますが、先の端末代金でも通信費だけで月額3000円の利益が出れば10ヶ月で黒字になります。その他にも契約諸費用、MNP諸費用、各種オプションの収入はバカにならない金額ですから端末代金の回収はあっという間でしょう
5sもいずれは販売数が減り値下げ販売をせざるを得なくなるのは明白です。そうなった時には5cを売るには身銭を切ってキャッシュバックを増額するしかなくなります。キャリアが5cを売るには早ければ早いほど意味があるのです。一番頭が良いSoftBankは真っ先に動き、意外にもDocomoが追従しました。auも動かざるを得なくなるのは明白です。
iPhone 5cを「商業的には失敗だ」と以前私は書きましたが今はその考えを新たにしています。企業は我々ユーザーより遙かに賢く、したたかなのではないでしょうか?

本記事はあくまで私の推測です。

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Appleとキャリア、戦略としての5c,5sの位置づけを考えてみる。 への2件のフィードバック

  1. 主藤朝也 のコメント:

    softbankは悪賢いんですか?

    • hatti のコメント:

      あんまり好きなキャリアではないので書き方が悪かったかもしれませんが、ヘッドは一番頭が良いと思いますよ。
      だから一番早くiPhoneを獲得し、今回も一番に動いたんではないかと思いました。

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